ワークショップC活動報告

写真

 今年度のワークショップCでは、六人の学生が「長期マクロ対外政策」をテーマに研究を開始しました。

 長期マクロ対外政策とは、一国が数十年単位で国際環境を見据える中で、どのような対外戦略を構築するかという、国家的グランドデザインを意味しています。その内容には政治、防衛、経済のみならず、ソフトパワーなどあらゆる要素が含まれます。これまで我が国を含む様々な国が、長期マクロ対外政策を立案しました。研究の第一段階として、文献に基づき、これら歴史上の長期マクロ対外政策がどのような文脈でどのように立案され、その効果がいかなるものであったかを検証します。

 並行して、現在の我が国の政府機関や官民シンクタンクが、国際社会の激動の中で現状をどう認識し、いかなる長期マクロ対外政策を掲げているかをヒアリング調査の技法で解明していきます。これまで毎月一回の頻度でヒアリング調査を実施し、6月末までに下記の方々の見解を聴取しました。

  外務省総合外交政策局政策企画室長
  国際問題研究所 野上義二理事長兼所長(元外務事務次官・駐英大使)
  フォーリン・プレスセンター 赤阪清隆理事長(元国連広報担当事務次長)
  元国際電気通信連合事務総局長 内海善雄氏
  日本総合研究所国際戦略研究所 田中 均理事長(元外務審議官)

 7月には前期の成果をもとに中間報告会に臨みます。

 今年度後期には、さらに文献調査・ヒアリング調査を進めると共に10月に予定されている海外出張で最新の国際情勢に触れることになります。これら総合的な研究結果に基づき、我が国として今後の長期マクロ対外政策はいかにあるべきかを学生間で議論し、ワークショップとしての試論を提示します。

▲このページの先頭へ