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ワークショップC台湾調査報告

 9月4日から7日の4日間、ワークショップC一行(教員2名、学生4名)は台湾を訪れ、研究テーマである「農林水産物輸出促進」と「インバウンド農泊の推進」に関する現地調査を行いました。現地では、(公財)日本台湾交流協会様、JTB台湾様、遠東百貨股份有限公司様、商田實業有限公司様を訪問しお話を伺うことができました。

 日本からの農林水産物・食品の輸出額が香港、中国、米国に次ぐ世界第4位であり、かつ年間約475万人の訪日客がある台湾は、輸出・インバウンドにおいて、いわば「成熟市場」です。しかし今回のヒアリングにおいて、成熟市場といわれる台湾でもまだまだその需要を拡大できる余地があることを実感しました。また、依然として残っている原発事故に起因する輸入規制の影響など、多くの課題と現状を共有できました。まさに百聞は一見に如かずという言葉のとおり、現地調査から政策提言につながる多くのヒントを得ることができました。

 ちょうど9月上旬は中華圏の祝日である中秋節を前にしたギフト商戦の時期に当たり、数多くの日本産高級フルーツが贈答用としてスーパーの店頭に並んでいました。日本産品のブランド力の強さを実感する一方で、他国の産品もあり、世界との熾烈な競争の中で日本産品が生き残るためには、価格や品質等の面において官民連携した不断の努力が必要であるという危機感を抱いたことも事実です。

 また、多言語を操り、国際ビジネスの最前線で活躍されている現地社員・職員の皆様の姿から刺激を受けることができたことは、もう一つの大きな収穫でした。「国際ワークショップ」として位置づけられているワークショップCには、将来国際的な舞台で働くことを目標とする学生も多いため、今回の海外調査が今後のキャリア選択に向けての大きな布石となりました。

 この調査は、JR東日本グローバル人材育成プログラム基金からの助成を頂き実現したものです。JR東日本様、そして今回の台湾訪問でヒアリングを快く受けて頂いた企業の皆様に対し、このような実りある貴重な機会を与えて下さったことにつきまして心より感謝申し上げます。

 最後の写真は、最終日のヒアリング後に訪問した台湾で最大規模の夜市「士林夜市」の様子です。台湾の溢れる活気と熱量を肌で感じながら、美味しい屋台料理を存分に頂きました。

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