ワークショップC 活動報告

研究計画を練るワークショップCのメンバー
研究計画を練るワークショップCのメンバー

 2020年度のワークショップCは「人間の安全保障―その有用性と国際的な推進」について、コロナ禍の影響もあり、オンラインで調査・ヒアリングを行っています。

 「人間の安全保障」とは、人々の「恐怖からの自由」「欠乏からの自由」「尊厳を持って生きる自由」を実現するために、国、国連諸機関、地域機関、市民社会等の担い手が連携して課題の解決に取り組むアプローチです。2010年及び2012年には日本政府が中心となって取りまとめ、人間の安全保障に関する国連総会決議が全加盟国一致で採択されています。近年国際社会において聞かなくなった「人間の安全保障」のアプローチを、コロナ禍に代表される地球規模の課題の解決のためにどのように適用できるのか、そのために日本がどのように人間の安全保障の推進をリードすべきか、これらを考えることがワークショップCのミッションです。

 前期は、研究者へのヒアリングを通じて人間の安全保障に関する基礎的な知識の習得しつつ、人間の安全保障の理解を深めました。また、政府開発援助の実施機関であるJICAなどへのヒアリングを通して、人間の安全保障の現場での適用上の課題を抽出し、8月の中間発表で成果を発表しました。夏季休暇中も定期的にオンラインで後期の活動に向けてミーティングを行っています。

 国際的なテーマを扱うワークショップCのヒアリング・調査の対象は、首都圏や海外とであり、現場を重視し、調査することが東北大公共政策ワークショップの持ち味ですが、例年行われてきた海外調査もコロナ禍では残念ながら実現が困難な状況です。このような逆境の中、オンラインのメリットも活かして、遠隔地の方とのヒアリングを実施しながら検討を深め、提言内容をまとめていきたいと考えています。

JICAとのオンラインミーティングの様子
JICAとのオンラインミーティングの様子

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