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ワークショップD活動報告(第3弾・高知出張編)

ワークショップD活動報告(第3弾・高知出張編)

 全国的なコロナの晴れ間をみて、われわれWSDは、10月24日(日)から26日(火)まで、学生3名、教員2名での高知訪問を実施しました。高知では、来たるべき南海トラフ地震への備えとして、さまざまな先駆的な取り組みが行われており、「事前復興」についての政策提言を考える上で、とても示唆に富んだお話をおうかがいできました。

 とはいえ、やはり仙台からは遠い場所。移動日にあてた初日は、新幹線・飛行機・鉄道をのりつぎ、合計10時間、1000キロを超える道のりを経て、高知県の幡多郡までの体力勝負の一日でした。

<高知駅前の三志士像前にて>
<高知駅前の三志士像前にて>
※集合写真のためマスクを外しております。
<とさくろしお鉄道の車窓から>
<土佐くろしお鉄道の車窓から>

 あいにくの雨天となった二日目は、さっそく黒潮町役場でのヒアリングから始まりました。2012年3月末、内閣府の南海トラフ地震の津波想定において、34.4メートルという日本一の高さが打ち出されたのち、黒潮町が進めてこられた様々な事前の対策について、われわれからの質問に丁寧にお答えいただきました。


<高台に新設された町役場庁舎にて>
<高台に新設された町役場庁舎にて>

<土佐入野駅に掲げられた地震津波避難経路のサイン>
<土佐入野駅に掲げられた地震津波避難経路のサイン>

 そして、高知市内に移動し、高知大学の防災推進センター長の笹原克夫教授から、進行中のプロジェクトや高知県内の行政機関における防災の取り組みについて、詳しくご教示いただくことができました。


<ヤシの木もしげる高知大学朝倉キャンパスにて>
<ヤシの木もしげる高知大学朝倉キャンパスにて>

<はりまや交差点のダイヤモンドクロッシングを堪能したメンバーも>
<はりまや交差点のダイヤモンドクロッシングを堪能したメンバーも>

 最終日の三日目は、高知市役所、高知県庁、香南市役所の三ヶ所でのヒアリング調査です。高い自主防災組織率をほこる高知市や、事前復興計画(第1版)を他に先がけて策定した香南市からそれぞれ現場のお話をうかがい、高知県庁では事前復興まちづくり計画の策定状況について最先端のお話をご教示いただきました。

<高知県庁の災害対策本部室でのインタビュー>
<高知県庁の災害対策本部室でのインタビュー>

<高知市の消防局や保健所などが一堂にそろう総合あんしんセンターにて>
<高知市の消防局や保健所などが一堂にそろう総合あんしんセンターにて>

 充実した調査を終え、仙台への帰路となる高知空港では、インタビュー時に聞いた防災技術の展示を見たり、展望デッキの入り口に震災直後の仙台空港の写真を見つけたりできました。

防災技術 仙台空港

 この旅行では、訪問先の選定とアポ入れ、質問リストの作成と送付、飛行機や鉄道、タクシーの手配に、宿泊先の確保と、すべての作業を参加学生が自ら主導して進めていきました。お忙しい中、インタビューに快く応じてくださった皆様のご厚意で、大変充実した調査を行うことができました。改めて心より御礼申し上げます。

 ちなみに、日本政治外交史専攻の主担当教員は、初めての土佐訪問で、いてもたってもいられず、合間の時間でせわしなく史跡を回っておりました。高知市中心部の立志社跡や自由民権記念館は当然のこと、県議会入り口の片岡健吉の銅像や、濱口雄幸や寺田寅彦の生家、幸徳秋水の墓(四万十市)、吉田茂像(南国市)など、いろいろ目一杯楽しんできました。

防災技術 仙台空港

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