東北大学公共政策大学院Newsletter Vol.9
(2004年7月3日配信)

東北大学公共政策大学院についての説明会を下記のとおり、学内及び札幌、東京、京都、大阪において開催いたします。
事前予約等不要ですので、お気軽にご参加ください。

<仙台>
7月14日(水)12:10-12:50 東北大学川内キャンパス 法学部1番教室
<札幌>
7月14日(水)18:00-19:30 北海道大学・文系共同講義棟5番教室(法学部)
<東京>
7月14日(水)18:00-19:30 学士会館本館307号室
7月18日(日)14:00-15:30 学士会館本館307号室
<京都>
7月15日(木)18:00-19:30 京都大学・法経本館第5演習室
<大阪>
7月17日(土)14:00-15:30 阪急ターミナルビル17F ゆりの間

地図等は下記のHPに貼ってあるリンクサイトをご覧ください。
http://www.publicpolicy.law.tohoku.ac.jp/admission/index_guidance_schedule_2004.html

この場を借りまして、会場提供等に御協力いただいている北海道大学、京都大学に篤く御礼申しあげます。

ホームページについてですが、
6/23に、上記の説明会の開催について掲載いたしました。
7/2に、
・ 募集要項・出願書類の入手方法を入学試験情報のページに掲載しました。
・ 2005年入学志望者向けのパンフレット、ポスターを趣旨・概要のページにuploadしました。

今回は、前回の三好教授に続いて田口からワークショップについてのエッセイをお送りします。

(無題)

田口左信助教授より

私が担当しているワークショップでは、仙台市の産業立地をテーマにしています。地域の産業振興とか、いろいろ話題にはなりますが、実のところmethodologyも確立していないような分野です。

ワークショップでは、仙台市内の公的関与の強い案件のような個別事例を扱いつつ、仙台市全体の産業の状況から、また地域産業政策の一般論までを並行して議論しています。

前者の個別事例は、進行中の開発案件を、当局から説明を受けた上で、時代状況や仙台の産業配置や産業構造を考えながら、どういう産業等に焦点を当てたプランにするのがいいのかを考えています。開発案件というのは10年以上のタイムスパンを要するのが通常ですが、日本の状況がこの15年でどれだけ変わってしまったのかを今更ながらに実感しています。

そういう時代に合わせた検討が必要なものであり、またどれだけいいアイディアが出せるかが重要なだけに、学生諸君の意見や議論も大きな意味を持つのではないかと考えています。

仙台の産業全般を考えると、支店経済とか、地場の製造業の基盤の弱さが、通常挙げられます。ワークショップでは、仙台の産業の状況を再整理するのが当面の課題ですが、そもそも支店経済の何が問題かということなどまでも議論しています。

このワークショップでは、経済学や法律・制度の知識や都市論など必要なものを、いろいろ動員しながら進めています。私自身、全てのことに詳しいわけでもないので、まさに学生と一緒に勉強しているという側面も強いことは否定できないです。ワークショップルームで、google等で検索しながら必要な情報を探してそのままプロジェクターでその場で提示したり、時には記憶ベースの知識で話をしたりしています。参加している学生も話がどこまで拡がるのだろうかと、少々不安に思っているかもしれませんが。(僕としては、脱線してもちゃんと本筋に戻しているつもりなのですが。)

地域産業政策を考える際に、常に振り返らなければいけないの、何を政策目標にしているのか、ということです。経済学的には、生産の増大・雇用の確保などになるわけですが、ここに地域共同体とかそういう価値もありうるわけです。こういうものをうまく整理しながら、単に個別案件の分析・アイディアづくりだけでなく、地域産業振興のmethodologyにつながるものしていければと考えながら、ワークショップをすすめています。

作業量としてはハードだと思うのですが、楽しくやっています。(と、担当教員が書いても説得力に欠けるかもしれませんが。)

<編集後記>

失敗談を。
HPのサイトマップをご覧になった方は気づかれたかもしれませんが、約1か月ほど途中稿かつ欠陥のあるファイルをuploadしたままでした。混乱を生じさせたかもしれません。申し訳ありません。事情を書くと、フレーム等との関係でサイトマップのファイルがうまく書けなくて作成途中のままだったものを間違えてuploadして、気づかずにいたのでした。
先般の年金改革法で条文の改正ミスがあったとの報道があります。法案作成をやった経験から考えれば、初歩的なミスだと思います。今回の「国民年金法等の一部を改正する法律案」は膨大な量(印刷ベースで条文だけで445ページ)でもあり、
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/159.html
担当官チームも条文を審査する内閣法制局の参事官も多分徹夜に徹夜を重ねた状況だったのではないかと思うので、同情を禁じ得ないのですが、この法律が与野党の対決の的になっているだけに、「初歩的なミス」なので「申し訳ありません」ではすましてもらえないのかもしれません。(ひょっとしたら、サイトマップのミスも、「申し訳ありません」ですまないのかもしれませんが)
議院内閣制をとっている日本では、成立する法案の多くが内閣提出であり、それらは行政官が起草するわけです。また、立法技術は、日本においては行政官庁の独占度の高いものではないかと思います。それだけに、その責任も大きいのだと思います。
僕も、これまでに数本の法案作成を担当・起草させてもらいました。中には、与野党対決どころか与党構成に影響を与えたようなものもあります。そういう法案作成作業で、自分が同じようなミスをしていたらと思うとぞっとします。緊張感を極限まで維持して作業していたのですが、数週間も泊まり込みが続くような状況でしたから、そういうことを起こす可能性がなかったとは言い切れないわけです。
最近、官庁をはじめ日本のいろんな組織で「ミス」が多いという話があります。何かが弛緩しているのかもしれません。自戒を込めて、必要な緊張感のある社会を、と思っています。
(文責:田口左信)

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