東北大学公共政策大学院Newsletter Vol.25
(2006年12月1日配信)

公共政策ワークショップIの中間報告会が、10月24日と25日に開催されました。今回は、担当の西久保裕彦助教授より、報告会の様子を紹介してもらいます。なお、公共政策ワークショップの概要については、以下のURLをご参照下さい。
http://www.publicpolicy.law.tohoku.ac.jp/curriculum/#workshop
http://www.publicpolicy.law.tohoku.ac.jp/workshop/project.html

■ワークショップI中間報告会を終えて

西久保 裕彦

公共政策ワークショップIは、東北大学公共政策大学院のカリキュラムの中核をなす授業です。このワークショップIの中間報告会が、10月24日と25日に片平キャンパスで開催されました。

中間報告会では、まず4つのワークショップに所属する学生たちが、政策提案に向けてのこれまでの進捗状況や今後の課題について、パワーポイントを用いて40分から50分程度説明し、その後質疑応答を行いました。質疑応答は1時間程度を予定していましたが、学生からも教員からも鋭い質問と指摘が飛び交い、いずれのワークショップについても予定時間を大幅に超える結果となりました。

中間報告会は、最終的な提言と報告に向けて、これまでに何を行い、そして今後何をなすべきかを自覚するためのものです。各ワークショップ所属の学生たちは、中間報告会に向けて様々な作業や検討、調査などを行い、特に直前は寝食を忘れて準備に励んできたわけですが、本番では、学生からも教員からも、非常に厳しい数々の指摘が行われました。

具体的には、ワークショップの作業の目的はそもそも何か、その目的設定は適切か、目的達成のための方法論は妥当か、政策形成にかかわるさまざまな主体の役割は考えられているか、検討されている提案には実現可能性はあるのか、といったワークショップにおける検討内容に関する指摘から、どうやったら参加者に分かりやすい説明ができるか、議事進行を円滑に行う方法は何か、質問に的確に答えるとはどういうことか、といったプレゼンテーション手法に至るまで多種多様な指摘があり、結果としては、ほとんど全てのワークショップが、これまでの方針の再検討を迫られることとなりました。

このように、中間報告会は、研究と言うよりはむしろ実務さながらの実践的なものであり、学生たちにとっては肉体的にも精神的にも非常に厳しいものです。しかし、今はまだ実戦に耐えうるだけの結果は出せなかったにせよ、そのために力の限りを尽くして取り組んだ経験は何物にも代え難い貴重なものになったと思います。実際、中間報告会を終えた学生たちの顔つきや行動には、これまでには見られなかった落ち着きと自信が現れてきており、少し大げさに言えば「一皮剥けて」きたのではないかと感じています。

来年2月の最終報告会まで残された時間は限られていますが、1年次の学生諸君には、中間報告会で得た経験をバネに一層努力し、更に大きく成長していっていただきたいと思います。

このようにワークショップなど今年度の授業も後半戦に入ってきましたが、他方では、先日公共政策大学院の入試が行われ合格者が発表されました。合格したみなさんには心からお祝いの言葉を申し上げます。

しかし同時に、公務員などの実務家を目指して専門職大学院である本大学院に入ってこられる方々にとって、大学院合格は目的達成のための通過点の一つに過ぎないことを、当たり前のことではありますが改めて指摘しておきたいと思います。大学院に合格したからといって油断するのではなく、大学院入学前にやっておくべきことは何なのかを真剣に考え、最終目標に向けて今から着実に努力していっていただきたいものです。

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