東北大学公共政策大学院Newsletter Vol.28
(2007年4月27日配信)

■ホームページを更新しました。

2007年3月修了生の進路
http://www.publicpolicy.law.tohoku.ac.jp/misc/graduate/2007/

公共政策ワークショップT2007年度プロジェクト一覧
http://www.publicpolicy.law.tohoku.ac.jp/workshop/project.html

2007年度のシラバス
http://www.publicpolicy.law.tohoku.ac.jp/misc/syllabus/

■全学教育科目「公共政策入門」の開講

本年4月より前期の間、学部1・2年生向けの全学教育科目として、「公共政策入門」が開講されています。公共政策大学院専任教員のオムニバス講義で、公共政策の諸側面についてわかりやすく解説します。テーマは、

  • 地球温暖化は防げるのか−国際交渉と国内対策の進展と課題
  • 国と地方自治体との関係、地方自治体の組織・仕事・構造
  • 日本経済の変遷と政府の役割
  • 日本の国際貢献−ODAと貿易投資・ソフトパワー
  • 21世紀の国際社会と日本の平和・繁栄
  • 税金の取り方と使い方
  • 科学と政策の相克−日本の疾病予防対策は科学的根拠に基づいているか
  • 国会・政党と官僚−官邸主導の政策形成は可能か

などです。公共政策大学院への進学を考えている学部の1・2年生にはお勧めしたいと思います。授業は、金曜5限、川内北キャンパス講義棟BのB202室で開講されています。

■学生からのエッセイ

今回は、4月3〜4日に蔵王で行われた恒例の新入生合宿オリエンテーションに参加した2年次学生貫田次郎君のエッセイをお届けします。

平成19年度 東北大学公共政策大学院新入生向け合宿オリエンテーションを終えて

貫田 次郎(修士2年)

平成19年4月3日から4日の2日間、公共政策大学院の新入生の歓迎とカリキュラムの説明の意味を込めた合宿オリエンテーションが蔵王にて行われました。M2学生から、私を含めた4名と、昨年度社会人入学者として私たちと共に学んだ方が、その場に招かれました。

オリエンテーションの前半では、1年次のカリキュラムの中心である公共政策ワークショップTの概要説明が担当教員から行われました。公共政策ワークショップTには、AからDの異なる分野を取り扱う4つのグループがあります。どのグループに参加するかによって、1年間取り組むことになる分野が異なるということもあり、この選択は新入生にとって大きな関心事となります。そして、この選択を行うに当たって、オリエンテーションでの各担当教員からの説明は非常に参考になります。特に、今年は、パワーポイントを使った丁寧な説明も頂きました。各ワークショップのプロジェクト概要に留まらず、ワークショップとしての目標や方針などについてまで、非常に分かりやすい説明をお聞きすることができました。

後半は、M2からのガイダンスとして、ワークショップTをはじめとした各授業について、公務員試験の準備について、大学院での生活についてなど、私たちが1年間体験してきたことを説明していきました。私は、昨年度のワークショップTでの体験について説明する役割になっていました。今回、私としては、実際に1年間ワークショップで過ごすことでどのような体験をするのか、という点を知ってもらいたいと考え、昨年度のワークショップBグループの1年を、失敗した点や苦労した点も含めて、ありのまま話すことにしました。そのような説明方法をとったため、私たちのワークショップBグループが決してスムーズに進んでいったわけではなく、むしろ様々な困難に突き当たり、紆余曲折を重ねてきたグループだということは分かっていただけたのではないかと思います。そのため、「苦労することが多いのではないか」、「本当に大丈夫だろうか」といったネガティブな印象を受けられた方もおられたかもしれません。しかし、この場でもう一度強調したいことは、「ワークショップでの紆余曲折と試行錯誤の日々が、私にとって、非常に大きな糧になった」ことです。つまり、決まった形式に合わせて作業をこなすのではなく、自分たちの置かれた状況に対して自分たちで試行錯誤を繰り返す中で答えを出していく、その経験を積み重ねたことが、昨年1年間での成長に繋がっているのだと思います。時には思ったとおりに物事が進まないということもあるかもしれません。そのような逆境に陥った場合でも、「なぜそうなったのか?」、「では、どうすればいいのか?」という問いかけを発し続けることが大事です。諦めずに考え続けることが、結果としては一番自分の力になると思います。

オリエンテーション終了後の夕食では、教員・学生の懇談が行われました。その場では、新入生から様々な質問を受けました。特に、その中でも、やはり新入生が不安に感じているのは、「どうやってワークショップを決めればよいのか」、「自分の力をどのようにワークショップ内で生かせばいいのか」、という2点が多かったと思います。

前者については、最終的には各人の興味が決定する要因になるということは理解しています。しかし、個人的には、どのワークショップに配属になったか、ということより、「ワークショップTのカリキュラムで何を体得したのか」ということの方が重要ではないかと思います。そのため、各ワークショップで取り扱う分野が異なることは、それほど大きな問題ではないと思います。もし万が一、自分の関心の薄い分野のワークショップに配属となったとしても、政策提言能力、問題解決能力、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、グループディスカッション能力など、知識以外の面での蓄積を行う機会としては、何ら差はありません。むしろ、自分自身の知識の幅が広がると考える方が良いのではないかと思います。

次に、後者については、私自身もワークショップが始まるまで悩んでいたことを思い出しました。この点について、今だからこそ思えることがあります。ワークショップは、様々な学部の出身者で構成されています。そのため、自分自身が些細だと思う知識や考え方であっても、大きな役に立つ場合も多くあります。そこで、ワークショップ全体の向上のためには、積極的に発言して知識を共有していくことが重要となります。また、初期の時点での知識の差については、それほど大きな問題ではありません。ワークショップ開始後しばらくは、大学での専門の関係で、各ワークショップが取り扱う分野について豊富な知識を持つ人とそうでもない人との間に、ある程度差がある場合もあります。しかし、ワークショップは1年間という長期の授業であり、時間の経過と共に、そのような差は埋められていくことになります。とはいえ、足りないと感じた知識については、積極的に自学していくことも自己研鑽のためには大切だと思います。

さて、この後も懇談会では新入生と個別に、進路、日々の生活、ワークショップの良かった点や失敗した点など、色々なことを語り合いました。今回の合宿オリエンテーションでは、私自身、多くのことを話す中で、非常に多くのことを考えさせられ、1年を振り返るよい機会になったと思います。私自身、より一層研鑽していくことの必要を感じると共に、今後もM2として、新入生を可能な限りサポートしていきたいと感じさせられました。

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