東北大学公共政策大学院Newsletter Vol.45
(2011年5月23日配信)

■2011年度新学期開講にあたってのご挨拶(東北大学公共政策大学院長 牧原 出)

5月9日から本大学院の2011年度の授業が開講されました。新入生全員がそろって出席しました。それぞれ震災をくぐり抜けた学生たちは、例年よりも引き締まった気持ちで初日の授業に臨んでいたように思いました。10日には新入生オリエンテーションが行われ、午前は大学院全般についての説明を行い、午後には公共政策ワークショップⅠについてプロジェクトごとのグループ面談を全員に対して行いました。新入生は各プロジェクトについて丁寧な説明を受けた上で、その希望に応じてプロジェクトに配属され、17日から第1回の公共政策ワークショップⅠが始まりました。大学院では、ほぼ例年の新学期の風景が戻りました。今後は本年度の教育を円滑に進めることを目指しつつ、例年通り7〜8月に入試説明会を実施し、10月1・2日に大学院入試を実施する予定でおります。

3月11日の震災以来、教職員・学生が大学院の復旧に努力してきましたが、ようやくここまでたどりつくことができたものと思います。また、この間、北海道大学公共政策大学院大阪大学国際公共政策研究科名古屋大学大学院法学研究科の皆様には、学生の自習について強いご支援をいただきました。とりわけ大阪大学国際公共政策研究科の皆様からは、授業の履修についてもご支援をいただきました。心よりお礼申し上げます。

もっとも、キャンパスからそう遠くはない仙台市の沿岸部をはじめ、東北地方さらには東日本の各地で多くの被災者が多大な困難に直面しています。自治体も、莫大な損害を受け、膨大な復旧・復興業務を抱えています。また、余震の発生や福島第一原子力発電所など、安心するわけにはいかない状況でもあります。このような大学院周辺環境のもとで、学生たちは、公共政策ワークショップⅠ・Ⅱにおける現地調査と政策提言を進めなければなりません。学生の中には、防災・復興を真正面からテーマとして政策調査を行う者もいます。もちろん、震災とは直接は関係しないテーマを選択している学生もいますが、上記の大学院の周辺環境を考えると、すべての教職員・学生が、何らかの形で震災と関わらざるを得ない状況が続くものと思われます。震災前と比べて相当程度困難な環境の中で今年度の教育を続けることになりますが、千年に一度という大災害の復旧・復興とともに政策を構想し、議論し、公共性のあり方を考えることで、本大学院を一層充実させていくことは十分可能であると私たちは信じてやみません。全員一丸となって、大学院教育の充実をめざし、地域の復興に携わり、さらには今後の日本と世界のあり方について考えていく決意でおります。今後とも皆様には、変わらないご支援をどうかよろしくお願い申し上げます。

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