(参考資料)
2018年4月入学用の入試関係情報

東北大学公共政策大学院入学試験
小論文問題(平成29年9月30日実施)

次の4題のうちから1題を選んで論じなさい。

【内政関係】

1.人口減少・少子高齢化に伴いその行財政基盤が弱体化するため、今後、住民に適切な行政サービスを提供することが困難な小規模な市町村が多く発生することが想定される。
 そのような市町村の区域に居住する住民に対して、引き続き、必要な行政サービスを提供することを可能とするための対応策に関して、あなたの考えを述べなさい。

2.現行の社会保障制度においては、生活保護、失業手当、公的年金など所得保障として一定の条件を満たす者に金銭給付を行う制度が存在する。一方で、経済的格差の拡大などを背景に、国家が全ての国民に無条件で基礎的な所得を保障する「ベーシックインカム」という制度を導入すべきとの意見もある。
 こうしたベーシックインカムのメリットと問題点の双方について論じた上で、かかる制度を我が国に導入することの是非について、あなたの考えを述べなさい。

【経済関係】

3.地球温暖化対策として「カーボンプライシング」が世界的に注目を集めており、日本におけるカーボンプライシング施策の新たな導入について、政府部内でも活発な議論が行われている。
 日本において新たなカーボンプライシング施策を導入した場合のマクロ経済及び企業行動に与える効果・影響を検討して、当該施策の導入に対するあなたの考えを述べなさい。

(注)温室効果ガスの排出に伴って生ずる、化石燃料購入コスト、温室効果の外部不経済コスト、温暖化対策コストなどの様々なコストを「見える化」し、温室効果ガスの排出抑制に資するよう、これを加重するなど人為的に操作することを「カーボンプライシング」という。政府が行う代表的なカーボンプライシング施策が、価格効果を重視した炭素税やキャップ&トレード方式の排出量取引制度である。

【国際関係】

4.近年国連では、民族浄化や大量虐殺等を背景として「人道的介入」が議論されている。このような「人道的介入」について、国際法上の根拠や我が国の立場を視野に入れつつあなたの考えを述べなさい。

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