東北大学公共政策    

2018年4月入学用(第1期募集)の入試関係情報

1. 公共政策大学院アドミッション・ポリシー

 東北大学公共政策大学院が受け入れる学生像とは、「公共政策ワークショップ」をはじめとするカリキュラムによって、他の学生と切磋琢磨しながら自己の能力を一層涵養することのできる人物であり、具体的には以下の資質を持つ人物です。

  1. 学部で学んだ専門知識を基盤としつつ、公務及び公共政策の立案・制度設計について多角的な視点から学習する意欲と基礎的な能力を有すること。
  2. 討論・交渉・文章作成・プレゼンテーションなどコミュニケーション能力を豊かに持ち、集団作業に貢献できる適性を有すること。
  3. 公共性への情熱を持ち、公務に対し献身的な資質を有すること。

 したがって入学試験では、特定の行政課題に関する基本的な理解とそれに基づき考察する能力を有していることを考査するとともに、「公共政策ワークショップ」において集団作業に積極的に参加する人物であることを面接で審査します。これによって、特定の学部の卒業生に偏ることなく、様々な学部の卒業生や社会人経験を持つ者から多様な学生の受け入れを進めます。

 なお、第1期募集における入学試験合格者数等の状況を勘案して、第2期募集(平成30年1月実施予定)の募集人員を決定します。第2期募集の募集要項の公表は、11月下旬を予定しています。

2. 入学試験の概要

 入学試験は、提出書類、小論文および口述試験の総合判定により行います。

3. 小論文

 小論文の問題は、内政関係の政策課題、経済に関連する政策課題、および国際関係の政策課題の3分野から出題します。受験者は、その中から一つを受験時に選択して、小論文を作成します。ここでは、受験者の具体的な政策課題への対処法として作成された文章から、受験者の法学・政治学についての基礎的な理解を考査し、かつ現代社会が抱える政策課題についての基礎的な知見を審査することが目的となっています。
 小論文では、例えば次のような問題が出題されます。

内政関係の政策課題 1.政府における近年の重点施策である「地方創生」が必要となっている背景を説明しなさい。その上で、「地方創生」に係る国又は地方公共団体の具体的な取組事例を示し、その評価を行いつつ、「地方創生」のために必要な取組について、あなたの考えを述べなさい。
2.戦後1,600万人を超えていた農業人口は現在約200万人へと大きく減少し、高齢化も進んでいる。一方で、近年は「攻めの農業」により農政新時代を切り拓くとして、農政改革が進められている。
 現在の日本の農業の課題及び今後の農業政策のあり方について、これまでの農業政策及び関連分野における議論を踏まえつつ、あなたの考えを述べなさい。
経済に関連する政策課題 3.近年、太陽光、風力、バイオマスなどの再生可能エネルギーの導入が活発化しつつある。再生可能エネルギーについては、地域経済活性化の効果を強調する声がある一方、エネルギー・コストの上昇による経済への悪影響を指摘する声もある。再生可能エネルギーの活用について、経済的な意義と課題を論じつつ、日本においてどのような政策を講じていくべきか、あなたの考えを述べなさい。
国際関係の政策課題 4.欧州連合(EU)の沿革や目的について、その前身である欧州共同体(EC)等の組織も視野に入れて簡単に説明しなさい。さらに、近年EUが直面した問題について例を挙げて論じるとともに、EUの将来に関するあなたの考えを述べなさい。

4. 口述試験

 口述試験は、複数の面接実施委員により、受験者1人ずつ、約45分程度で実施します。
 口述試験は、受験者の法学・政治学の専門知識を問うものではなく、コミュニケーション能力や集団作業能力等を総合的に判定するために行われます。

5. 本年度の入試日程(第1期募集)

出願受付期間平成29年9月7日(木)~9月13日(水)
入学試験平成29年9月30日(土)、10月1日(日)
合格発表平成29年10月6日(金)

6. 今後の予定

 6~9月に学内外の説明会及びオープンキャンパスを行い、募集要項等の配付を行います。

2018年4月入学用(第1期募集)

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