藤原健太郎先生
公共政策大学院20周年の祝いと今後への決意
東北大学公共政策大学院20周年、誠におめでとうございます。
私は、2021年4月に東北大学に准教授として着任しました。それまでは、東京大学法学部にて助教、講師を務めていましたので、研究以外の職務、具体的にいえば、教育及び大学運営業務は、実質的には本学において初めて経験することになりました。公共政策大学院では、2022年度にWS2運営委員長、2023年度に教務委員長を務め、本年度は、WS1の副担当として、度山徹教授と優秀な学生の皆さんと一緒に日本の家族政策について研究しております。業務において、さまざまな不手際もあったかと思いますが、公共政策大学院のスタッフの先生方には、その都度、ご指導をいただき、大学人としてのあり方をご教示いただきました。特に、私が着任した当時の飯島淳子院長は、公共政策大学院での教育活動や運営業務に対して高い志を掲げておられ、そのお姿に、研究者人生を始めたばかりの私は、多くのことを学ばせていただきました。
このように、私のキャリアは、本学公共政策大学院の中に全て存在したと言っても過言ではありません。もともと、私は、文献研究一本の人間でした。しかし、本学公共政策大学院は、ワークショップを始めとして実地の調査活動を重視しております。元来、コミュニケーションの苦手の私ですが、否応なしにコミュニケーションが求められる場に引き出されることによって経験を積むことで、学生だけではなく、私自身も少しは社会人らしさを身につけられたのではないか、と過大評価かもしれませんが、そのように思っております。
今回、20周年ということで、多くの歴代スタップの先生方や卒業生の皆さんとお会いできるのを楽しみにしております。本学公共政策大学院は、正直申し上げて、多すぎるくらいのことを学生に求めてきました。他方で、その結果として、優秀な卒業生を多く輩出してきたことも事実です。学生に多くのことを求める以上、スタッフも惜しみない努力を向けなければなりません。その意味で、30周年や40周年のお祝いができるよう、私もまだまだ研鑽を積まなければならないと強く感じる次第です。