20周年記念メッセージ|神山修先生|東北大学 公共政策大学院
   東北大学公共政策    
 

神山修先生(2014年~2016年 農林水産省より)
東北農林専門職大学学長

20周年に寄せて

 

公共政策大学院創設20周年おめでとうございます。

2014年から16年にかけて農林水産省からの実務家教員としてお世話になった神山です。農林水産法政策を担当し、「農業の成長産業化」をテーマにワークショップⅠを行いました。
最初は右も左もわからずに学生の指導に当たりましたが、飯島淳子先生や環境省からの大熊一寛先生に助けられて運営することができ、学生の成長と社会での活躍に少しでもお役に立てたのなら幸いです。

公共政策大学院の最大の特長であるワークショップは、基本文献、資料等に当たり、政策課題を自ら見つけ、様々な利害関係を有する関係者からのヒアリング等を行い、仲間や教員と議論を重ね、解決方法を政策提案として提示するという、いわば模擬的な行政の政策決定プロセスといえますが、霞が関のみならず、様々な組織の意思決定にも有用なものと確信しています。また、このプロセスを通じ、私自身にも学生の柔軟な思考などからの新たな気づき、発見が数多くあり、成長させていただきました。

学生との関係は本当に気さくで垣根の低いもので、ワークショップで時間を忘れて議論したことや、恒例の芋煮会や飲み会の場で楽しい時間を過ごしたことなど、走馬灯のように思い出されます。

現在、本年4月に山形県新庄市に開学した東北農林専門職大学の学長を務めており、前3年間は山形県庁で大学設置の準備に携わりましたが、公共政策大学院で多くの先輩、同僚教員から学び、学生の成長を見ることができた経験と喜びが、この仕事に従事するきっかけとなっています。

複雑な現代社会の課題に対し「何故」を考え、調べ、議論し、一つの解決策を提示できる能力を身に付けた人材の養成は、これまでになく大きな変化の中にある日本にとって急務であり、東北大学公共政策大学院がこれまでの伝統をさらに発展させ、多くの有為な人材を世の中に輩出することを心より祈念いたします。

このページのTOPへ