東北大学公共政策    

2024年4月入学用(第2期募集)試験問題(小論文問題)

東北大学公共政策大学院入学試験第2期募集
小論文問題(令和6年1月13日実施)

次の4題のうちから1題を選んで論じなさい。

【内政関係】

1.日本では近年、国が観光政策に積極的に取り組むようになったことなどから、とくにインバウンド(訪日外国人旅行者)が急増してきた。2020年から21年にかけては新型コロナウイルス感染症の拡大によってインバウンドは急減したものの、22年以降は回復基調にある。インバウンドだけでなく日本人の国内旅行も回復しつつある中、一部の観光地では「オーバーツーリズム」と呼ばれる問題が発生している。日本国内でのオーバーツーリズムの具体例を挙げた上で、オーバーツーリズムに対してどのような対策を立てれば良いのか、あなたの考えを述べなさい。

2.人口減少・少子高齢化、感染症・大規模災害の発生、デジタル社会の進展等、地方公共団体を取り巻く状況が大きく変化するなかで、地方公務員のあり方も見直しを迫られている。社会の変化に伴って地方公務員が人材面において直面している課題とそれに対応して求められる地方公務員像について説明した上で、そうした人材の確保・育成をどのように進めていくべきか、具体的な方策に触れながら、あなたの考えを述べなさい。

【経済関係】

3.2012年の「社会保障・税一体改革」により、消費税収(消費税率1%分の地方消費税収を除く)は全て社会保障財源に充てることとされた。消費税収を社会保障施策に要する経費に充当することはどのような意義を有すると考えられるか、消費税や社会保障給付の性格、国家財政や社会保障制度が直面している課題との関係に触れつつ、あなたの考えを述べなさい。

【国際関係】

4.国際刑事裁判所(ICC)は、国際社会全体の関心事である最も重大な犯罪(集団殺害犯罪、人道に対する犯罪、戦争犯罪、侵略犯罪)を犯した個人を、国際法に基づいて訴追・処罰するための国際刑事裁判機関である。同裁判所の管轄権について説明するとともに、意義、限界、日本政府が同裁判所に貢献し得る方法について、あなたの考えを述べなさい。

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