東北大学公共政策    

WSD活動報告書 第3弾

ワークショップD 活動報告・第3弾 8月19日~22日 夏合宿

私たちワークショップDは、8/19~22に研究のフィールドであり、政策提言先である南相馬市にて合宿を行いました。今回の合宿では、前期の活動で各メンバーが設定・検討した課題について、後期の研究を進めるための政策提言の手がかりを得ることを目的としました。また、今回のヒアリングでは、学生が直接アポイントを取るなど主体的に準備を進め、当日も各班に別れて実施しました。

合宿初日の19日(月)の午前中は、南相馬市小高区の株式会社富士タクシーを訪問させていただき、ジャンボタクシーの運行実態などを伺いました。

午後からは、1班は原町商工会議所を訪問し、市内の商工業者の人材に関する課題や経営について、経営指導員の方からお話を伺いました。2班は小高区地域包括支援センターを訪問させていただき、医療介護の課題についてお話を伺うことができました。また、1日目の最後には、小高区復興拠点施設であり、地域内外の人々の交流を目的に運営されている小高交流センターを訪問し、同施設を管理する南相馬市の職員の方から、施設の運営状況や活用の展望などについてヒアリングを行いました。

小高区地域包括支援センター様へのヒアリング

 

2日目は、福島第一原子力発電所を視察しました。また、視察の前後には、廃炉資料館(富岡町)にて東京電力の社員の方から事故当時の状況や廃炉に向けた展望などを説明いただきました。夜には、春合宿でも宿泊させていただいた双葉屋旅館様にて、自主ゼミを行いました。後期の政策提言に向けて、活発な議論が行われました。

自主ゼミの様子

夕食の様子(双葉屋旅館)

3日目の午前中には、中間貯蔵施設(大熊町)を視察いたしました。中間貯蔵施設の概要や機能だけでなく、地権者の方の思いを伺うことができました。JESCO(中間貯蔵・環境安全事業)のの方からは、地元の方とのつながりの重要性を学びました。

午後からは、各班に別れての活動となりました。

1班は、12市町村移住センター(富岡町)へヒアリングを行い、若年女性への移住施策などについて伺いました。2班は、原子力災害伝承館(双葉町)を視察いたしました。東日本大震災による津波や原発事故の被害について、多種多様な展示物を通じて理解を深めることができました。

その後の活動では、各班がヒアリングを行いました。

1班はJR東日本原ノ町統括センターを訪問しました。原ノ町統括センターの業務内容についてご説明をいただくとともに、小高区における観光開発や公共交通のあり方についてお話を伺いました。2班は、株式会社夢サポート南相馬にてヒアリングを行いました。起業を志す方のサポートを行っている同社の職員の方から、「ロボットのまち」を掲げる南相馬市の産業振興や担当された事例について貴重なお話を伺うことができました。

中間貯蔵施設付近にある海渡神社

一般社団法人HORSE VARUE様での見学の様子

最終日(4日目)の午前は、南相馬市役所にて、引き続き各班に別れてのヒアリングを行いました。

1班は、こども育成課・こども家庭課を訪問し、南相馬市小高区における子育て環境についてお話を伺いました。2班は、商工労政課にて、製造業における人材確保や小売・サービス業における施策についてのヒアリングを行いました。

午後からは、1班は社会福祉協議会を訪問し、民生委員や児童委員の方へヒアリングを行いました。2班は、市内で馬を活用した事業を展開している一般社団法人HORSE VALUEへヒアリングを行いました。

最後に、福島国際研究教育機構(F-REI)(浪江町)を訪問いたしました。現在行われている研究について、詳細なご説明をいただきました。また、学生からこれまでの研究成果を発表させていただきました。職員の方からは、多くのご指摘をいただき、実りある時間となりました。特に、各個人が検討している課題や施策が、南相馬市小高区に根差したものとなっているのか、優先すべき施策は何か、など今後の研究の糧となるご指導をいただきました。

学生からのプレゼンテーション

 

今回の南相馬市、小高区での4日間の合宿を通じて、南相馬・小高区の人たちがいま全力で取り組んでいること、魅力に感じていること、課題に感じていることを実際に会って伺うことができ、南相馬・小高区への提を検討していく上で貴重な4日間となりました。

今回の合宿にご協力いただいた皆様、大変お忙しい中ご丁寧に対応してくださり、大変ありがとうございました。私たちの活動にご理解いただき、協力してくださる現地の方々や関係者の皆様、サポートしてくださる先輩・先生方、事務の方々などに感謝し、今後も活動してまいります。

小高区のアートギャラリー「伝承館」にて

 

 

 

 

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