私たちワークショップBは、9/24~25に首都圏でヒアリングを行いました。私たちは、前期の活動において、①家事育児②保育③労働の各分野において共通して存在する課題として「固定化されたジェンダー規範が既存の施策や取組みの実効性を弱め、出生率の差を広げる要因となっている」ということをあげました。この課題に対する政策提言の検討を進めるため、メンバー間で相談し、ヒアリング先を決定して臨みました。
初日の24日(火)の午前中は、NPO法人せたがや子育てネットの松田妙子様から、世田谷区で行っている地域支援についてお話をうかがいました。世田谷区では、子育て世帯だけでなく、多世代の地域の住民を巻き込んだ子育て施策が拡大しており、特に、区民版子育て会議には、区民の意見を述べる場として、多くの地域住民が参加していることをおうかがいしました。

せたがや子育てネット松田様からお話をうかがう様子
午後はこども家庭庁と内閣府男女共同参画局を訪問しました。
こども家庭庁では、渡辺由美子長官からお話をうかがいました。こども政策の課題と展望を交えながら、事前にお送りした質問事項にお答えいただきました。また、私たち学生もこども家庭庁の定義では「こども」に含まれることから、「こどもとしての意見を言いやすいかどうか」についても意見交換を行いました。

こども家庭庁長官室にて記念撮影
男女共同参画局では、女性版骨太の方針2024(女性活躍・男女共同参画の重点方針2024)について全体的にお話をいただいたのち、事前にお送りした質問にもご回答いただきました。その中で、先方から学生が「生き方や働き方を取り巻く今の社会について、普段どのように感じているか」についても質問をいただき、意見交換を行いました。
25日(水)の午前中は、厚生労働省雇用環境均等局職業家庭両立課の方からお話をうかがいました。事前にお送りした質問への回答のみならず、雇用分野の政策がどのように形成されるかの過程や、仕事と育児・介護の両立支援等にも補足して説明していただき、大変勉強になりました。
午後からは千葉県流山市を訪問しました。市役所で流山市の子ども・子育て政策に関する取組についてお話をうかがったのち、おおたかの森送迎保育ステーションを見学しました。送迎保育ステーションは全国に先駆けて流山市で実施された事業で、こどもが各保育園から送迎ステーションがある流山おおたかの森駅に送迎されてくる様子を実際に見ることができました。

流山市役所前にて記念撮影

送迎保育ステーションバス
今回のヒアリングでは、わたしたちの研究テーマの政策を主に担っている中央省庁や自治体現場の最前線で働かれている方からお話をうかがいました。普段あまり足を踏み入れることのないところを訪問し、緊張感も感じましたが、メンバー一同大変勉強になりました。
また、24日の晩には、全員でメンバーの一人が昔バイトをしていたお店で焼肉パーティーを行い、後期のスタートを前に団結を深めました。
今回の首都圏でのヒアリングにご協力いただいた皆様、大変お忙しい中ご丁寧に対応してくださり、ありがとうございました。私たちの活動にご理解いただき、協力してくださるヒアリング先の方々や、いつも遅くまで指導してくださる先生方に感謝し、今後も研究を進めてまいります。